配当金を狙う株式投資ではDOE目安(株主資本配当率)を採用してる銘柄が良い?

日本株式を長期間保有して配当金収入を狙う場合、「配当方針でDOE目安を設定している銘柄が、安定配当の可能性が高いので良いのではないか」について書いていきます。

配当性向とDOE(株主資本配当率)について

配当方針は企業により異なります。

安定的な配当を実施するのか、業績に連動するのか。日本企業の多くが配当方針として採用しているのが「配当性向の目安」で、近年増えてきているのが「DOE目安」です。

配当性向とは

配当性向を簡単にいうと「企業が1年間で儲けたお金(純利益)を、どれだけ配当金に回したか」というものです。

利益が不安定な企業が配当性向を目安に配当を行う場合、配当金も不安定となるケースがあります。

配当性向を目安にしていると、業績次第で配当が変わる可能性があるということですね。

DOE(株主資本配当率)とは

DOEは株主資本配当率、純資産配当率と呼ばれるもので、「株主資本に対してどれだけ配当金として株主に還元したか」というものです。

欧米では割と一般的な指標で、日本企業でも配当性向と合わせ、DOE目安も配当方針に出すところも増えてます。

株主資本は資本金や資本剰余金、利益剰余金などで構成されているため、期ごとの純利益よりは大きく動きません(もちろん、赤字になれば株主資本も減っていきますが)

そのため、配当性向を目安にするよりも「DOEを目安にした方が配当金が安定する可能性」が高いです。

配当狙いの投資について

株式投資で「配当金狙い」と言っても、色々あると個人的には思っています。

長期間に渡り安定した配当を狙う

保有銘柄・保有株式数を増やし、受け取る配当金を少しづつでも増やしていくのが配当金狙いの基本だと個人的には考えています。すぐに大きく増やすのではなく「長い時間をかけてじっくり蓄積させる」のが狙いです。

そのため、重要なのは「配当が減らない事」と考えています。保有銘柄や保有株式数を増やしても、配当金が減れば受け取るお金が減りますよね。「配当金が減らない可能性が高い、増える可能性が高い」これを重視しています。

高い配当利回り銘柄の中には、同じ配当を払い続けるのが難しそうな企業もありますよね。

配当性向ももちろん重要

DOEの目安を設定している場合でも、利益推移や配当性向の推移はとても重要な判断材料と考えています。

「DOE目安だから配当が減らない」とは言い切れないです。当然ですが、利益が減り続ければどんな企業でもいつかは配当が減ります(無くなります)、最悪は上場廃止もありえます。これはすべての銘柄に当てはまります。

「利益が無いから、配当金は出せない」というのは自然です。しかし、ある程度成熟した企業の場合、これまでの利益を剰余金として蓄えるので、多少は業績が悪くても配当を維持することが出来ます。

しかし、それは「設備投資など企業の成長に必要なお金を配当に使ってしまうかもしれない」という見方もできたりするため、難しい所だったりします。

単純には言えない

配当方針はあくまでも方針です。「予想外のことが起きて方針を変更する」というのを私自身、これまで何度も見てきました。

方針はあくまでも方針

DOEを目安にしている企業が減配当を行ったのを見たこともあります。また、配当性向目安でも安定した配当を行っている銘柄が、配当方針にDOE目安を追加することもあります。

企業の配当方針は非常に重要ですが、当然、変更する可能性もあります。方針がどうであれ、「利益がどうなっているか、無理をしていないか」が重要になります。

注:長期保有の配当金狙い投資としてのあくまでも個人的な感想です。投資の判断はくれぐれも個人の判断でお願いします

雑記