実質配当利回りは机上の空論で非現実的ではないか
投資の世界でよく見かける「実質配当利回り」について個人的な思いを書いていきます。あくまでも個人的にですが、実質配当利回りは気にしない方が良いと考えています。
実質配当利回りとは
まずは、そもそも実質配当利回りとは何かについて確認していきます!
通常の配当利回り
通常、株式投資で配当利回りと言った場合は、年間配当利回りのことで「年間配当金」と「現在の株価」で算出していますよね。これは問題ないですよね。日本株の場合、配当利回りが3%くらいあると高めの利回りですね。
実質配当利回り
では「実質配当利回り」とはなにか、これは紹介のされ方でやや異なることもあります。
例えば、3月末に一括配当を実施している企業があるとします。株価1,000円で配当金30円の場合、年間配当利回りは3%です。この銘柄を2月末に購入した場合、権利確定日まで残り1カ月なので、1カ月で3%の利回り。1年換算だと12倍の「36%が実質年間配当利回り」というものです。中にはこれに優待金額もプラスするケースがあります。
この実質年間配当利回りは「期間限定の外貨預金等」でもよく見かける利回りです。
なぜ、机上の空論で非現実的なのか
この実質配当利回りは、株式投資を行っている人ならば疑問を感じる人も多いかと思います。私は、ものすごく疑問を感じており気にしない方が良いと考えています(笑)
配当権利落ち後の株価下落
まずは、配当権利落ちで株価が下落することです。必ずとは言えないですが、基本的に配当権利日前後では株価が動きますよね。
つまり、配当狙いで一カ月前に買い、配当を受け取った後に売れば、利回り分の利益を手に出来るかと言うとそんなことはない、というのは株式投資をしたことがある人なら分かると思います。
もちろん、株価が上昇して利回り以上の利益になるケースもありますが・・・。
手数料
また、金額的には小さいかもしれないですが、手数料も余計にかかりますよね。
実現するには
実質配当利回りを実現するには、例えば配当権利日の1カ月前に買い、権利獲得後すぐに売却、他の銘柄を購入する。と言うのを繰り返さないといけないです。
当然、それは不可能というのは投資をしたことがある人ならば分かりますよね。
実質配当利回りには気をつけろ
実質配当利回りと言うのは非現実ですが、あちこちで使われています。
例えば「外貨定期預金1カ月で年6%」。これは初めの一カ月の利息だけが年換算で6%というだけで、1カ月後からは年0.01%に自動継続されるという感じです。この場合、1年間保有すると利回りは約0.5%です。
外貨預金に限らずですが、ぱっと見が良く見えるような表現はどこにでも存在します。
小さな文字で書かれている内容が重要な事というのは昔も今も変わらずですよね。